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投資判断の決定プロセス

オーナーは投資なくして、不動産価値を高めることはできません。その意味では、現在の投資が企業の将来を左右するといっても過言ではありません。そこで、オーナーが不動産価値を上げるためにはどのような事業に投資をしたらいいのか、その判断基準についてご紹介したいと思います。不動産価値から、有利子負債(=債権者価値)を引いたものがオーナーが保有している価値になります。ですから、不動産価値を高めるためには、各プロジェクトにおける投資判断が重要になるわけです。

キャッシュフローの予測

これは簡単なようでおそらく投資判断の中で最も難しいといえます。海外や国内の経済状況といったマクロな視点をはじめ、不動産賃貸市場、不動産投資市場の将来見通しや、その市場特性・動向などの要素を考慮に入れる必要があるからです。

キャッシュフローの現在価値

投資判断基準については、将来のフリーキャッシュフローを現在価値より低い価格で購入できたら、「よい買い物」ということになります。つまり、支払う価格よりも価値の高いものを常に手に入れ続けることが、経済的に豊かになるのです。100円のニンジンを買う場合、それが100円の価格以上の価値があるのかを、私たちは無意識に判断しています。日常の買い物では無意識に行っていることを、意識的に事業に応用しようということです。

正味現在価値

価値と価格を比較して、価格以上の価値があるプロジェクトに投資します。このとき、NPVが0より高ければ投資実行、0より低ければ投資は見送ります。そして、この方法は、企業価値を高める投資について判断する上で、非常に優れた指標であるということがいえます。

内部収益率

IRRはWACCと比べること。WACCよりも高ければ投資実行、低ければ投資は見送ります。ただしこの方法では、キャッシュフローパターンによっては、IRRが計算できない、複数解が存在する可能性があります。プロジェクトの規模を反映しないことも、弱点だと念頭におきましょう。

回収期間

回収期間法にはいくつかの問題点があります。お金の時間価値を無視していたり、回収期間以降のCFの価値を結果的に無視、プロジェクト全体のリスクを無視、回収期間の基準があいまい、など回収期間法は、あくまでもNPV法やIRR法の補助的な指標として使用すべきでしょう。

投資判断の質を高めるには

プロジェクトのリスクはさまざまで、それぞれの事業のリスクとリターンを考える必要があります。すべてのプロジェクトに対する期待収益率が同じというわけにはいかないでしょう。WACCはプロジェクトの数だけ存在するといえるかもしれません。同業他社の資本コストを参考にして、彼らの事業リスクはどれくらいかを調べるというのも1つでしょう。事業リスクを見越して投資家は投資しているはずですから、投資家が求めている期待収益率は何%ぐらいなのかということを、リサーチして業界平均を割り出し、プロジェクトの割引率に使ったりします。

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ロベルト島田 CPM

ロベルト島田 CPM 財務コンサルタント

投稿者プロフィール

広島県在住CPM

ロベルト島田
私が得意な財務コンサルとは『お金の価値を最大化させ収益を増やす』こと。不動産経営は会社経営と同じように財務戦略(投資決定・資金調達・配当政策)の質により収益率は変わってきます。物件収益率だけでなく、社内(オーナー自身)の収益率をオーナー自身の収益率を5年で2~3割ほど底上げることができます。特に資金調達コストを意識した財務改善によって、オーナーの収益モデルを加速させることができます。

▼経歴
21歳に福岡でマーケティング会社を起業。2年後、会社を某大手企業にM&Aで売却。経済的基盤の必要性を感じ、売却益を元に23歳より資産運用を始める。一方で向上心が高く能力開発や心理学に興味を持ち、東京に上京して20代専門の社員研修会社を設立。2年後、その経験をもとに広島に帰省して私塾を経営するも失敗。挫折した結果、5年のキャリアを活かした個人向けの資産運用のコンサルを始める。経営者から反響があり、翌年から企業に向けた財務コンサルをリリース。不動産会社の財務顧問の依頼をきっかけに2015年、CPMを取得。根拠のある不動産ロジックを使い、満を持して不動産オーナーに向けた財務コンサルをリリース。

◎取得ライセンス
Certified Property Manager®(米国不動産経営管理士)
Certified Financial Planner®(国際上級ファイナンシャルプランナー)

FORTUNA Ltd.(日本支店)
住所:広島県広島市中区土橋町6-14-11階
電話:050-5580-9135
直通:080-6787-4963

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