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財務と会計の違い、答えれる人わずか。

会計(アカウンティング)と財務(ファイナンス)、あなたは両者の違いがお分かりでしょうか(ここからは、会計とファイナンスという具合に、前者は日本語で、後者は英語で表記をします)。分からない、という方も多かったのではないでしょうか。しかし、心配いりません。これは私の経験から言えることですが、両者の違いを明確に答えられる人は少ないからです。とはいえ、とても重要な事ですので、まずは両者の違いをはっきりさせておきましょう。

ファイナンスは「キャッシュ」を扱う

会計は「利益」を扱い、ファイナンスは「キャッシュ」を扱います。同じ会社なのに、「会計上の利益」と「キャッシュの残高」が違って黒字倒産。利益は出ているのにキャッシュがない、笑うに笑えぬ現象のことです。けれども、このあたりのことが分かっていない経営者の方は、案外たくさんいらっしゃいます。

ファイナンスは「未来」を扱う

会計とファイナンスとでは、対象となる「時間軸」が違います。会計が扱うのは、あくまでも企業の「過去」の業績です。決算書を構成する三つの要素であるバランスシートや損益計算書、キャッシュフロー計算書の数字は、いずれも、「いま現在」のものではありません。これに対し、ファイナンスは「未来」の数字、すなわち企業が将来生み出すキャッシュフローを扱います。

ファイナンスが近年、重要視されるようになった理由

経営者自身が、常に「現在」と「未来」の二つの時間を考える必要に迫られているからです。言い換えれば、経営者は常に「現在の投資」と「将来のリターン」のバランスをとる必要があるということです。投資なくして、将来のリターンがないのはあたりまえです。もちろん、だからといって、将来のためにと、過大な設備投資をすることは避けねばなりません。しかし、その一方で、目先のキャッシュの増加を重視するあまりに、企業の存続を犠牲にしてもいけません。このように経営者は、現在と未来とのバランスをとることを常に求められているわけです。「利益」を扱うか、「キャッシュ」を扱うか、そして、「時間軸」が「過去」を向いているか、「未来」を向いているか、これが、会計とファイナンスの大きな違いといえるでしょう。

投資の決定

事業活動とは何かを突き詰めて考えると、「何かに投資する」ということになります。例えば、モノを作るためには、原材料を買う必要がありますし、工場や機械も必要でしょう。これらを動かすにはお金が必要です。ようは、事業活動を行うためには、何かにお金を投じること(投資)が必要です。この投資に関する意思決定、これがファイナンスの扱う主な領域の一つ。

資金調達

何に投資するかを決めると、次はお金がいくらかかるのか。そのお金をどのように、どういう形で調達するのか、考えなくてはいけません。負債で調達するのか、それとも資本で調達するのか。言い換えれば、銀行から借入するのか、それとも株式を新たに発行して、増資という形で調達するのか。こうした資金調達に関する意思決定もファイナンスが扱う領域でしょう。

配当政策

調達した資金を事業活動へ投資、今度は運用します。運用した結果、今度は資金を提供してくれた投資家に還元します。投資家のうち、債権者には利息を返さないといけませんが、株主には返さず、運用して得たお金を、再度投資に回す「返さない」選択肢だってあります。配当に関する意思決定、配分に関する意思決定はファイナンスが扱う重要な領域なのです。

ファイナンスの目的は?

3つの意思決定の目的は何かというと、企業価値の最大化です。この企業価値という言葉、目にする機会も多いと思いますが、「誰にとっての価値なのか」という議論は、残念ながらあまりされていないようです。ファイナンスにおける企業価値、それは「投資家にとっての企業価値」です。しつこくくりかえしますが、投資家とは株主と債権者です。資金提供者である投資家にとって、企業価値を最大化するためにはどうしたらいいのか、それを経営者は日々考え、それを実現するための意思決定を行っているわけです。だからといって、経営者は、株主と債権者の方ばかり向いていていいはずがありません。投資家を含めたその他の利害関者の間において価値の最適な配分が行われなければ、企業は継続していかないからです。資産運用は目先の損得だけでなく、中長期的に収益を上げなくてはなりません。ですから、その土台(考え方)に何を置くかで戦略や手法が大きく変わってくるのです。

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ロベルト島田 CPM

ロベルト島田 CPM 財務コンサルタント

投稿者プロフィール

広島県在住CPM

ロベルト島田
私が得意な財務コンサルとは『お金の価値を最大化させ収益を増やす』こと。不動産経営は会社経営と同じように財務戦略(投資決定・資金調達・配当政策)の質により収益率は変わってきます。物件収益率だけでなく、社内(オーナー自身)の収益率をオーナー自身の収益率を5年で2~3割ほど底上げることができます。特に資金調達コストを意識した財務改善によって、オーナーの収益モデルを加速させることができます。

▼経歴
21歳に福岡でマーケティング会社を起業。2年後、会社を某大手企業にM&Aで売却。経済的基盤の必要性を感じ、売却益を元に23歳より資産運用を始める。一方で向上心が高く能力開発や心理学に興味を持ち、東京に上京して20代専門の社員研修会社を設立。2年後、その経験をもとに広島に帰省して私塾を経営するも失敗。挫折した結果、5年のキャリアを活かした個人向けの資産運用のコンサルを始める。経営者から反響があり、翌年から企業に向けた財務コンサルをリリース。不動産会社の財務顧問の依頼をきっかけに2015年、CPMを取得。根拠のある不動産ロジックを使い、満を持して不動産オーナーに向けた財務コンサルをリリース。

◎取得ライセンス
Certified Property Manager®(米国不動産経営管理士)
Certified Financial Planner®(国際上級ファイナンシャルプランナー)

FORTUNA Ltd.(日本支店)
住所:広島県広島市中区土橋町6-14-11階
電話:050-5580-9135
直通:080-6787-4963

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